令和6年1月1日午後4時10分頃発生した、
能登半島地震で被害を受けた皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。(編集局)
土佐行広 二十五菩薩来迎図(17幅のうち)重要美術品 京都市・二尊院蔵(前・後期展示)
春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術
開催期間:2024年3月9日(土)〜2024年5月6日(月・振)
府中市美術館(東京都府中市浅間町1丁目3番地[都立府中の森公園内])にて、「春の江戸絵画まつり ほとけの国の美術」を2024年3月9日(土)より5月6日(月・振)まで開催いたします。
江戸時代の絵画というと、現代ではそれぞれの画家の「個性」に目が向けられがちですが、当時の画家や絵を見る人たちの多くは、仏教と密接な暮らしをしていました。
今回の展覧会では、画家たちの制作の根底にあった「仏教」をキーワードに、現代人の心を魅了する様々な作品を見渡します。来迎図から若冲、そして応挙や蘆雪の子犬まで、「ほとけの国」で生まれた、美しく、アイディアに溢れた作品をお楽しみください。
展覧会概要
ほとけの世界を描く めくるめく創意と工夫
「ほとけの国の美術」という言葉から、皆さんなら、どんな美術を思い浮かべますか?天平時代の優美な仏像、平安時代の洗練された仏画、あるいは、鎌倉時代に運慶が作った端正で力強い仏像でしょうか?もちろん、どれもが素晴らしい「仏教美術」です。しかし、この展覧会でご覧いただく「ほとけの国の美術」は、それらとはちょっと違います。
例えば、江戸時代の画家、伊藤若冲が描いたユニークな白象の絵も、円山応挙や長沢蘆雪の無邪気でかわいい子犬も、仏教がなければ生まれなかった美術なのです。
江戸時代の絵画というと、現代ではそれぞれの画家の「個性」に目が向けられがちですが、当時の画家や絵を見る人たちの多くは、仏教と密接な暮らしをしていました。今回の展覧会では、画家たちの制作の根底にあった「仏教」をキーワードに、現代人の心を魅了する様々な作品を見渡します。
展示作品の中心は江戸時代の絵画ですが、昨年修理を終えたばかりの室町時代の仏画の大作、京都市・二尊院の《二十五菩薩来迎図(らいごうず)》全17幅のほか、近世以前の仏教美術の優品も展示します。来迎図から若冲、そして応挙や蘆雪の子犬まで、「ほとけの国」で生まれた、美しく、アイディアに溢れた作品をお楽しみください。
地獄極楽図(18幅のうち)金沢市・照円寺蔵(後期展示)
この世に現れた浄土と地獄
死んだらどこへ行くのか?昔の人々にとっても、この問題は切実でした。誰もが行きたい「極楽浄土」、そして絶対に行きたくない「地獄」。二つの世界の様子は、経典に書かれています。しかし、文字だけではなく「目で確かめたい」という人々の気持ちが、ファンタスティックな浄土や思わず目を背けたくなるような地獄の絵画を生み出しました。
個性の時代に輝く「古典」の美
平安・鎌倉時代に花開いた仏画。その完成された造形美は、のちの時代にも輝きを失うことのない「古典」として生き続けました。様々なスタイルの絵画が登場した江戸時代だからこそ、仏画の美しさに真摯に向き合う画家たちも大勢いました。古(いにしえ)に学ぶことから生まれた、江戸時代の優れた仏画を紹介します。
「上手い」「下手」ってなに?
江戸時代は禅宗が最も普及した時代で、その教えを伝えるための「禅画」も数多く描かれました。
変な絵、かわいい絵、不気味な絵・・・・・・。「常識を超えよ」と説く禅のスピリットを、おかしく、そして鋭く伝える作品の数々を見てみましょう。
曽我蕭白 雪山童子図 松阪市・継松寺(後期展示)
人気キャラも「ほとけの国」から
観音さまに羅漢さん、 寒山(かんざん)拾得(じっとく)、 布袋さま 。江戸時代には、真面目な信仰の対象であるはずの仏や人物が、いわばおかしなキャラクターにもなりました。「いかに変わっているか」を競う寒山拾得の絵や、絵の中で色々なことをさせられて「遊ばれる」布袋など、 多彩で楽しい作品が、 それぞれの仏や人物に備わる徳やその逸話から生まれています。
八相仏涅槃図 名古屋市・西来寺(後期展示)
涅槃図と動物絵画の時代
現代人の心をつかむ応挙や蘆雪の子犬の絵。一見、仏教とは無関係に見えるこの創作も、実は仏教なしには生まれなかったでしょう。「動物にも人と同じ心がある」という、古くから日本の人々を包み込んできた仏の教えが、動物の命を思いやり、絵の中の動物を愛おしむ、そんな文化を生み出したに違いありません。
<新発見 蘆雪の子犬いっぱい屏風>
子犬の絵の名手として円山応挙と並ぶ人気を得た、長沢蘆雪。蘆雪の子犬の絵は、ほとんどが掛軸ですが、大きな屏風に描かれた作品が発見されました。師の応挙が描く子犬が賢そうな雰囲気を漂わせているのに対して、蘆雪の子犬は、ゆるくて、ひたすらやんちゃです。そんな蘆雪犬の魅力が詰まった作品が、本展で初公開されます。
府中市美術館 外観
府中市美術館 内観
開催概要
会期
2024年3月9日(土)〜2024年5月6日(月・振)
会期中、展示替えを行います。
前期 3月9日(土)−4月7日(日)
後期 4月9日(火)−5月6日(月・振)
会場 府中市美術館
住所 183-0001 東京都府中市浅間町1丁目3番地(都立府中の森公園内)
時間
午前10時~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(4月29日、5月6日は開館)
観覧料
一般700円(560円)/高校・大学生350円(280円)/小・中学生150円(120円)
※常設展観覧料を含みます。
※()内は20名以上の団体料金
※府中市内の小、中学生は「府中っ子 学びのパスポート」で無料
※未就学児無料
※障碍者手帳(ミライロID可)をお持ちの方と付き添いの方一名は無料
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
主催 府中市美術館(単独開催、他会場への巡回なし)
図録 株式会社東京美術より一般書籍として刊行
担当 当館学芸員 金子信久、同 音ゆみ子、同 竹上友梨
関連催事
展覧会講座「ほとけの国の美術 来迎図から子犬の絵まで」
講師 金子信久(当館学芸員)
日時 4月27日(土)午後2時より(90分程度)
会場 府中市生涯学習センター講堂(府中市美術館より徒歩5分)
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
アーカイブ リンク記事をご覧ください。
~那谷寺の紅葉~
岩肌と紅葉の織りなす風景をご覧ください。
展望台からの眺めは境内最高
「その景色、奇なりて自然なり」地上約20mの展望台からは、奇岩遊仙境を含む那谷寺の境内を一望できます。
開創の物語
この地は弥生時代より管玉の材料である碧玉(へきぎょく)の産地でした。財部(たからべ)一族が住んでいて、洞窟は祭祀場でもあったでしょう。1300年の歴史を遡れば、養老元年(717年)に泰澄が那谷寺を創建したと伝えられています。ここでは那谷寺の歴史に関わった人を御紹介します。
奈良時代
越の大徳(たいとこ)「泰澄」
白鳳3年(682年)6月、越前(福井)に誕生。36歳の時に天女に誘われて養老元年(717年)白山へ禅定しました。九頭龍王が現れ、頂上では姫神の菩薩、他の二山では大己貴神と白山別山大行事が現れ、深く礼拝されました。
泰澄開創の社寺は多くありますが、同年秋に岩屋寺(那谷寺)を開き、弟子とともに粟津温泉※を養老2年(718年)に発見し、薬師如来をお祀りしました。
那谷寺御本尊 十一面千手観世音菩薩
遊仙境の横には石の階段があり、いかにも古色蒼然とした唐門が佇んでいます。 唐門から本殿に入るとそのまま岩窟につながっていて、那谷寺御本尊、十一面千手観世音菩薩が安置されています。
(詳しくは下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-5 TOKIO 2020 自然智の教え「那谷寺」の紅葉~赤や黄色に色づく木々に彩られた奇岩遊仙境の岩壁~見事な景観を生み出す!(その1)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/posts/11623549/
聖徳太子ゆかりの寺院
鶴林寺
589年、聖徳太子が16歳のとき、仏教を広めるための道場として建立されたと言われています。釈迦三尊と四天王をまつり、「四天王寺聖霊院」と称されたのがこの寺のはじまりといわれ、「播磨の法隆寺」とも呼ばれています。邪念を振り落とし、新たな自分に生まれ変わる『ふりきる門』など、新しいパワースポットも人気を集める、加古川市が世界に誇る名所です。
(詳しくは下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-7 TOKIO 2020 聖徳太子ゆかりの寺院 鶴林寺 最大の行事 聖徳太子会式(通称「お太子さん」)
https://tokyo2020-7.themedia.jp/posts/42374671/
三途の川…こんな風景を見るとつい、ゾクッ~としてきます・・・
姥神(うばがみ)とは
姥神の定義の説明の前にまず、奪衣婆の説明をさせていただきたい。 奪衣婆とは、死後にあの世へ渡るための三途の川の岸辺にいて、亡者の衣を脱がせる存在である。なぜ脱がせるのかと言うと、その衣を衣領樹(えりょうじゅ)と呼ばれる木の枝にかけるためである。そうすると生前の罪の大きい者は枝が大きく下がり、小さい者はほとんど動かない。亡者の罪はその衣に重さとなって染み込んでいることになる。衣領樹は罪を量るはかりであり、それを審査するのが奪衣婆である。
三途の川岸にある奪衣婆と懸衣翁像
恐山菩提寺の入り口のところ、宇曽利山湖から正津川に流れる出る箇所を三途の川とし、橋が架かり、その手前には奪衣婆と懸衣翁の立派な像も安置されています。伝承によるとこのあたりに姥堂があったことになります。
(詳しくは下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-4 TOKIO 2020 全国の姥神像行脚(その15)青森県の下北半島の果て 霊山・恐山の「姥神」・・・【寄稿文】廣谷知行
https://tokyo2020-4.themedia.jp/posts/7830580
栖足寺 本堂 天井絵 家紋の原型植物が描かれた日本古来の植物画
天井絵
CEILING PAINTING
本堂天井に掲げられる99枚の天井絵。
家紋の原型植物が描かれた日本古来の植物画。寺院関係にはあまり類似するものはなく、大変貴重な作品と言われています。江戸時代特有の紺青色が色鮮やかに残っていることからも200年前江戸時代のものと推測できます。
栖足寺、またの名を河童の寺。 700年の歴史を持つ古刹。
元応元年1319年(鎌倉時代)、下総総倉の城主千葉勝正の第三子である徳瓊覚照禅師により開山した禅寺である。
徳瓊覚照禅師は八歳にして得度し、康元元年、二十歳にして大本山建長寺にて建長寺開山、大覚禅師(蘭渓道隆)の室に十一番目の直系弟子として九年間参じ、文永六年、支那に渡り元代の禅将として有名な経山の石窓、及び天目山の中菴等、諸老師に暦参し宗旨を領じた。文永十年、帰朝し肥前平戸郷の小味寺、鎌倉の禅興、壽福の両刹を董す。
元応元年、北条時宗の旗士、北条政儀が応長元年、真言を奉ずる為、河津村に建立した政則寺に政儀の屈請により開祖として迎えられ禅寺、栖足寺とした。 因みに、栖足寺の「栖足」は百丈禅師の「幽栖常ニ足ルコトヲ知ル」の句より栖足の二文字をとったもの推測され、河北省鎮州の栖足院、山東省楊州の栖足庵も皆なこの句より寺号を附せり。
天正、安政の火災により詳しい記述は消失している。現在の本堂は明治十九年観州和尚により再建された。
河津 栖足寺「十王図」
三途の川・奪衣婆 着物が懸けてある樹(衣領樹)の下には、死者の着物を剥ぎ取る奪衣婆、背後には三途の川が流れ、悪人は毒龍に飲まれ、善人は地蔵菩薩に導かれ赤い欄干の橋を渡る。 ●サイズ:縦88.0cm×横44.8cm
十王図
TREASURE
江戸時代の十王図が数ある中、慶長9年に描かれた栖足寺蔵の十王図は、伊豆最古と言われ全国的に見てもとても希少な作品です。裏書に記された、約百年に一度表具を修復した旨には地域の地名、名前が残ることからも長い間大切に受け継がれたことが伺えます。
十王とは人の死後どの世界へと生まれ変わるかを決定する十人の王で、秦広王、初江王、宋帝王、五官王、閻魔王、変成王、泰山王、平等王、都市王、五道転輪王といいます。
栖足寺本は、すべての絵で画面上方に机を前にし椅子に座った王がおり両脇には冥官や童子、下方にかけて刑罰や地獄の様子が描かれています。本図で興味深いのは、十幅のうち四幅に、白い服と頭巾をかぶった二人づれの人物が書き込まれています。
この人物たちは地獄で死者が裸同然で刑罰を受けている中、着物を着ており、あたかも地獄めぐりをしているように見えます。また、白い着物をよく見ると、細かな点が描き込まれており、おそらく経文が書かれた死装束を着ているのでしょう。
この二人が何者かは不明ですが、生前に善行を行った者、もしくは追善がしっかりされている者だと推測されます。
その他にも、遺族が四十九日までの間、地獄の苦しみを救済するために行う釘抜き念仏の様子や、おそらく死神であろう馬上で弓を引く姿など、他では見られない特質すべき様子が描かれています。また、この様子は美術専門誌「國華」にも取り上げられ、研究者からも注目されています。
(詳しくは下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG TOKIO 2020「河童の寺 栖足寺の水の流れが心を洗う 伊豆最古の『十王図』五道転輪王とは?」
https://tokyo2020-summer.themedia.jp/posts/3516013
※現在、2250件余の記事掲載、下記のサイトからご覧ください。
ZIPANG-7 TOKIO 2020 (VOL-7)
https://tokyo2020-7.themedia.jp/
ZIPANG-6 TOKIO 2020 (VOL-6)
https://tokyo2020-6.themedia.jp/
ZIPANG-5 TOKIO 2020 (VOL-5)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/
ZIPANG-4 TOKIO 2020 (VOL-4)
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ZIPANG-3 TOKIO 2020 (VOL-3)
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ZIPANG-2 TOKIO 2020(VOL-2)
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