令和6年1月1日午後4時10分頃発生した、能登半島地震で被害を受けた皆さまに、
心よりお見舞い申し上げます。(編集局)
~「家庭菜園」「自給自足」をテーマにした移住セミナー~
倉敷市(岡山県倉敷市)は、高梁川流域連携中枢都市圏(倉敷市・高梁市・総社市・井原市・浅口市)の自治体と協力して、移住検討者の関心が高い「家庭菜園」、「自給自足」をテーマにした移住セミナーを、2024年5月19日(日)東京交通会館(有楽町)とオンラインのハイブリッドにて開催いたします。
自治体の魅力紹介を始め、先輩移住者や現役移住コンシェルジュをゲストに招き、地方移住の実体験(リアル)や移住活動を行う際に知っておいてほしいことを伝えることで、今後の移住活動をより具体的にイメージしていただける内容となっています。
■セミナー詳細
本セミナーは、倉敷市をはじめとする高梁川流域自治体への移住を検討している方や、田舎暮らし、家庭菜園、自給自足の生活に興味がある方を対象に、自治体職員、先輩移住者、移住コンシェルジュが協力して地方が持つ魅力を発信するとともに、移住生活の実体験、移住活動の基礎知識や知っておくと参考になる情報を参加者へ伝えることで移住検討者が抱く疑問や不安を解消し、移住活動を円滑に行っていただき、最終的な移住者獲得を目的として開催します。
【実施概要】
イベント名: おかやま高梁川流域移住セミナー~すぐそばで自然を感じる生活を~
主催 : 倉敷市・高梁市・総社市・井原市・浅口市・岡山県
共催 : 認定NPO法人ふるさと回帰支援センター
開催日時 : 2024年5月19日(日曜日)12時30分~14時30分
開催方法 : 対面およびオンラインによるハイブリッド開催
会場 : ふるさと回帰支援センターセミナールームC・D
(東京都千代田区有楽町2-10-1 東京交通会館 8F)
アクセス : JR山手線・京浜東北線 有楽町駅
(京橋口・中央口(銀座側)から徒歩1分)
定員 : 対面/オンライン 各20名(先着順)
参加費 : 無料
申込方法 : 下記URL又は二次元コードから表示される
申込フォームで申込み(申込期限:5月16日)
URL : https://iju-kurashiki-gurashi.jp/news/1865
申し込みフォーム二次元コード
<プログラム>
1.自治体紹介
倉敷市・高梁市・総社市・井原市・浅口市の職員が自治体の魅力を紹介。
2.セミナー1:先輩移住者と語ろう。「岡山移住のこと 野菜作りのこと これからのこと」
東京都から岡山県総社市へ移住した「岡野雄一郎さん」をゲストに招き、移住までの経緯や野菜作り、地域との付き合い方、御自身の活動等についてお話してもらいます。
3.セミナー2:高梁市移住コンシェルジュ山縣麻理子さんが教える「移住までに知っておきたい4つのこと」
高梁市で移住コンシェルジュとして移住検討者の相談を受けている山縣麻理子さんに移住検討者が意外と知らない移住についての情報やこれから役立つ移住活動情報を4つポイントにまとめて紹介します。
4.交流会・座談会
セミナーの最後には、参加車とゲスト、スタッフ全員での交流会を実施します。電話やメールでは聞きにくいようなことも直接話ができる座談会を実施。希望者には個別に相談を設けることもできるので、この機会を有意義なものに活用していただきたいと思います。
<ゲスト紹介>
・岡野雄一郎さん
東日本大震災を機に「安全な場所」への移住を決意。当時、被災者の受入れ支援を率先していた岡山県内のシェアハウスへ2012年に移住。その後、現在の住まいがある総社市へ移住。
現在は総社市を拠点に企画・編集・グラフィックデザインなどの制作を行っている。また、岡山へ移住後に稲作や夏野菜などの栽培にも挑戦している。
・山縣麻理子さん(高梁市移住コンシェルジュ)
岡山県倉敷市出身。県外の大学を卒業後、看護師として10年間勤務。その後、自身の新たな可能性を見出すために転職を考えていたところ、高梁市の先輩移住者で「移住コンシェルジュ」を務める方と知り合い、自身もコンシェルジュとして働くことを決意。高梁市の魅力を発信しながら、移住検討者へのきめ細かなサポートと地域と移住者をつなぐ橋渡し役として日々活動している。
<参加自治体>
倉敷市
高梁市
総社市
井原市
浅口市
お問い合わせ先
《倉敷市くらしき移住定住推進室》
電話 : 086-426-3153
e-mail: iju@city.kurashiki.okayama.jp
鎹八咫烏 記
石川県 いしかわ観光特使
伊勢「斎宮」明和町観光大使
協力(敬称略)
紅山子(こうざんし)
※画像並びに図表等は著作権の問題から、ダウンロード等は必ず許可を必要と致します。
お知らせ
当サイト ZIPANG TOKIO 2020 は2016年のリオ ・オリンピック・パラリンピック開催と同時に立ち上げ、この間、原則日刊体制でこれ迄2300件以上の記事をお届けして参りました。
ここに至って次号から新Webサイト OPENです。
新Webサイトのトップ画像は、山形県の日本遺産「紅花」になります。
新記事の掲載はありませんが、URLは以下になります。ご高覧ください。
https://tokyo2020-9.themedia.jp/
アーカイブ リンク記事をご覧ください。
倉敷美観地区から浮世絵の魅力を世界に向けて発信する
プロジェクト「UKIYO-E KURASHIKI」は、第1弾として、倉敷美観地区を一望できる旅館を再生し、世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」を
2021年3月31日に開館した。
UKIYO-E KURASHIKI /KUNIYOSHIでは、巨大な骸骨を描いた国芳の代表作
「相馬の古内裏」他、門人たちの作品にも光を当て作品を紹介している。
倉敷美観地区は、
1642年に江戸幕府の直轄地である天領に定められ、交易の中継地として繁栄しました。
現在は、風情を感じさせる両岸の柳や春の桜吹雪を愛でながら、手慣れた船頭の竹竿一本に操られ、伝統的な木舟が水音もなく、まるで川面を滑るように進む…いつの間にか乗客は
夢の世界へと誘われるのである・・・
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-5 TOKIO 2020 遂に!世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」開館(前編)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/posts/17465647
歌川国芳 出世作「通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進」
「通俗水滸伝豪傑百八人之一個 九紋龍史進」
国芳の出世作となった「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズは、中国の小説「水滸伝」に登場する豪傑たちを描いた作品である。史進は、百八星の中で最初に登場する豪傑。九匹の龍の刺青をしていたので九紋龍と呼ばれた。江戸の人たちは「水滸伝」の中でも九紋龍史進を特に好み、国芳の図をもとにした刺青が流行したという。
歌川国芳(1797-1861)うたがわくによし
歌川国芳は、江戸時代末期を代表する浮世絵師の一人で、近年国内のみならず海外でも評価が高まり、多くの人々を魅了しています。
江戸日本橋の染物屋の家に生まれた国芳は、15歳の頃に初代歌川豊国の弟子となり、長い下積み時代を経て、30歳を過ぎた頃に中国の伝奇時代小説「水滸伝」を題材にした「通俗水滸伝豪傑百八人之一個」シリーズで一躍脚光を浴び、「武者絵の国芳」と呼ばれるほどの人気絵師となりました。
その後は武者絵にとどまらず、役者絵や美人画、風景画、ユーモアあふれる戯画など幅広いジャンルを手掛け独創的な作品を次々と生み出し、江戸期の浮世絵だけにとどまらず近代以降の日本画にも影響を与えました。
歌川国芳「木曽街道六十九次之内 下諏訪 八重垣姫」
「木曽街道六十九次之内 下諏訪 八重垣姫」
「木曽街道六十九次之内」シリーズは、木曽街道を題材にした全72図からなる連作。画中には宿場風景と共に、それぞれの地名から連想される説話が描かれる。八重垣姫(やえがきひめ)は、いいなずけである武田勝頼の命を救うため、諏訪明神の使いである狐の霊力を借りて氷結した諏訪湖を渡り、信玄秘蔵の兜を手に勝頼のもとへ駆けつける。
歌川国芳のミュージアム
編集後記に代えて
本稿でのご案内は、これにて完結と致します。倉敷美観地区を一望できる世界初となる歌川国芳のミュージアム「UKIYO-E KURASHIKI/国芳館」は美観地区に同調した伝統的木造建築です。
当館に、国芳の代表作「相馬の古内裏」他、国芳の門人にも光を当て、選りすぐりの約100作品が展示されております。
現在も、本サイト前号にてご紹介した青森ねぶたに多大な影響を与え続けている歌川派の上質な浮世絵メッカです…
日本は明治時代から…そして第二次世界大戦によって長い間、西洋崇拝の国でした。
つまり…アジアの文化が遅れていることを恥じとすら考え、浮世絵等には滅多に目にする機会もありませんでした。
その間、本物を見抜く西洋人の眼は多くの日本の美術品を手に入れました。殊に有名なのはボストン美術館収蔵の6500点ものスポルディング浮世絵コレクションです。
このコロナ禍で人々の意識は大転換を見せ始めております。それは、洋の東西問わず大国、小国関係なく、良いものは良いとする価値観の共有であります。
本物に接することで、これから美術・工芸・グラフィック・インテリア・建築・スペースデザイン等を目指そうと考えている皆さんにとっても色々な意味で、チャンスを掴む良い機会となることでしょう。
伝統的な倉敷の町並み景観見学と併せてご来館を計画されては如何でしょうか。
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-5 TOKIO 2020 青森ねぶたに影響を与えた!~歌川国芳~出世作から代表作まで、100作品一挙に公開!(後編)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/posts/17480066
青森ねぶたに影響を与えたのが「歌川国芳」なら
弘前ねぷたの~見送り絵~のもとになった「葛飾北斎」
津軽地方には、貴重な文献資料が豊富に残されています。
残された数多の貴重文献から、特に「本州最北端に生きた人々」とするテーマに絞っても、更に膨大な資料が残されている状況であります。 当方ではお役目として、それに関連する絵図や、それ等に関する故事来歴等を抜粋したりの、さわり程度のことしか、お伝え出来ませんが、 是非、皆様にはこの機会にご照覧頂きたくご紹介するものであります。
今日迄、あまり知られていなかった絵図や、津軽の風物を描いた画帳など、珍しい資料が惜しげなく公開されました。歴史的にも文化的にも興味がそそられる、これらの資料をどうぞお楽しみ下さい。
歴史的典籍NW事業 異分野融合共同研究
文献観光資源学「津軽デジタル風土記の構築」プロジェクト
津軽デジタル風土記資料集
――弘前大学・国文学研究資料館共同研究成果報告書――
発行日 2020年3月13日
監修 瀧本壽史
編集 瀧本壽史・渡辺麻里子
著者
谷川惠一・瀧本壽史・佐藤良宣・滝本敦・古川実・小山 秀・増田公寧
・太田原慶子・北上真生・齋藤明日美・三上幸子・鶴巻秀樹・澁谷悠子
・福井敏隆・小石川透・渡辺麻里子・木越俊介・川村岩山・弘前大学翻刻部
主催 弘前大学・人間文化研究機構国文学研究資料館
事業主体
歴史的典籍NW事業異分野融合共同研究 (文献観光資源学)「津軽デジタル風土記の構築」
発行者
国立大学法人弘前大学 青森県弘前市文京町一番地 〒036-8560
人間文化研究機構国文学研究資料館 東京都立川市緑町1013 〒190-00-4
印刷・製本(有)小野印刷所 青森県弘前市富田町52 〒036-8-37
●報告書の一部または全部を、著作権者の許可なしに、複製・転載することを禁じます。
お問合せ先
弘前大学 瀧本壽史
MAIL:htakimoto@hirosaki-u.ac.jp
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-5 TOKIO 2020 古今折衷 津軽デジタル風土記 ~ 北斎 と ねぷたまつり ~(一)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/posts/17253889
弘前ねぷた「見送り絵」
青森ねぶた
ねぷた絵の素材として見た際の北斎と歌川派の違い
ねぷた絵の素材として見た場合の北斎や歌川派などの違いは、私見では、「北斎は弘前ねぷた絵が引継ぎ、歌川派は青森ねぶたに立体的に 蘇ったのではないか」と考えている。
ねぷた絵
津軽デジタル風土記
ねぷた見送り絵プロジェクト
弘前のねぷた絵の素材が多く、江戸時代後期の絵本類、特に葛飾北斎らの画にもとづくことはよく知られているところであり、その第一人者であった竹森節堂(一八九六年〜一九七〇年)以来、とりわけ北斎やその弟子が描く水滸伝や伝奇小説の挿絵が多く使用されてきました。
長谷川達温(一九二一〜一九八九)も、やはり江戸時代の小説挿絵から着想を得ていることが、残された作品や下絵の分析から明らかになっています。
今回のプロジェクトは、そのようなねぷた絵作成プロセスのDNAを継承し、新たな見送り絵を令和の世に提案することが出発点にあります。
ここに掲載するねぷた見送り絵三〇点は、全て川村岩山氏の手により、江戸時代の読本(よみほん)と呼ばれる伝奇小説に描かれた女性たちを、デジタル画像から描き起こしたものです。
ねぷた絵の原点に返り古典的な素材に基づくことが、現代においてかえって新しさをもたらすのではないでしょうか。
何の脈略もなく古典を現代化するのではなく、地域が有する個別の文化の文脈を理解し、それに即した上で企画化したところに、アカデミックな機関が地域の観光に関与する意義があると思います。温故知新を文字通り実践した作品群を、元絵(一部のみ)とともにご堪能ください。
(詳細は下記のURLよりご覧ください。)
ZIPANG-5 TOKIO 2020 古今折衷 津軽デジタル風土記 ー ねぷたまつりと北斎 ー その邂逅への経緯 (二)
https://tokyo2020-5.themedia.jp/posts/17336141
ねぷた絵
津軽デジタル風土記 ねぷた見送り絵プロジェクト
弘前のねぷた絵の素材には、江戸時代後期の絵本類、特に葛飾北斎らの画にもとづくことはよく知られているところであり、その第一人者であった竹森節堂(1896〜1970)以来、とりわけ北斎やその弟子が描く水滸伝や伝奇小説の挿絵が多く使用されてきた。
長谷川達温(1921〜1989)も、やはり江戸時代の小説挿絵から着想を得ていることが、残された作品や下絵の分析から明らかになっている。
今回のプロジェクトは、そのようなねぷた絵作成プロセスのDNAを継承し、新たな見送り絵を令和の世に提案することが出発点出発点にあった。
ここに掲載するねぷた見送り絵三〇点は、全て川村岩山氏の手により、江戸時代の読本(よみほん)と呼ばれる伝奇小説に描かれた女性たちを、デジタル画像から描き起こしたものである。ねぷた絵の原点に返り古典的な素材に基づくことが、現代においてかえって新しさをもたらすのではないだろうか。
これらは、何の脈略もなく古典を現代化するのではなく、地域が有する個別の文化の文脈を理解し、それに即した上で企画化したところに、アカデミックな機関が地域の観光に関与する意義があると思す。温故知新を文字通り実践した作品群を、元絵(一部のみ)とともにじっくりご鑑賞戴きたい。
「津軽デジタル風土記の構築」プロジェクト概要
弘前大学教職大学院教授 瀧本壽史
覚書締結式(2017年7月15日)
本プロジェクトの趣旨と取り組み姿勢
「津軽デジタル風土記の構築」プロジェクトは、大学共同利用機関法人人間文化研究機構国文学研究資料館(以下、国文研と略記)が推進す る「文献観光資源学」の中の柱の一つであり、全国に先駆けたモデル ケースとして位置づけられているものである。
共同研究であり、国文研 と弘前大学教育学部、弘前大学人文社会科学部、及び津軽地方の公的資料所蔵機関である弘前市教育委員会(弘前市立弘前図書館〈以下弘前図 書館と略記〉・弘前市立博物館)、青森県立郷土館の五者が覚書を締結してその推進を図っている。
共同研究期間は平成二十九年度(2017年度)から令和元年度(2019年度)までの三年間である。
初年度は、平成二十九年七月十五日(土)に弘前大学創立50周年記念会館みちのくホールにおいて、文献観光資源学「津軽デジタル風土記の構築」プロジェクト推進に関する覚書の締結記念講演会「津軽の魅力と文化を世界に発信!ー古典籍・歴史資料のデジタル公開に向けてー」を 開催しプロジェクトのスタートとした。
締結式の後、弘前大学名誉教授 長谷川成一氏、国文研館長ロバートキャンベル氏による記念講演会を 行った。最終年度の今年度は、本資料集の刊行後になるが、同じ会場に おいて、文献観光資源学「津軽デジタル風土記の構築」プロジェクト成果報告会「津軽の魅力と文化を世界に発信!―古典籍・歴史資料のデジ タル化と未来―」を開催することとし、三年間の成果報告を行うとともに、「古典籍・歴史資料のデジタル化と未来」をテーマに、ロバート ャンベル館長の講演とフォーラムを実施し、三年間にわたる本プロジェクトのまとめとし今後の展望、デジタル化の未来について考えることとしている。
三年間の活動等については本資料集に詳しく記載しているところであ るが、本プロジェクト推進に当たっての基本理念と基本姿勢を次のように考え、取り組んできた。
本プロジェクトは、本書「活動報告編」で木越俊介氏が記しているよ うに、従来紙媒体で限られていた場所(研究機関・博物館・大学等)に 集中していた地域資料、すなわち古典籍や古文書・絵図などの歴史資料、さらには固定的な碑文などもデジタル化しアクセスを容易にするとともに、紙媒体と併用することによって再資源化していこうというものである。
つまり、津軽地域の歴史的資料の画像と情報をデジタル空間において体系的に連結し、新たな津軽の地域的価値、魅力を創造し、発信 していこうとするものであり、具体的には、今回、本プロジェクト推進に関する覚書を締結した各機関がそれぞれ所蔵する資料とこれまで培ってきた実績を合わせることで、新たなデジタル環境の構築、そしてそれ を地域の資源として生かしていくという未来志向のプロジェクトである。
これが本プロジェクトの基本的な理念であるが、加えて、地域の価値を再発見していくためのユーザー参加型ツールを構築しながら、現代の視点から地域情報を再統合していくことも、本プロジェクト推進に当たっての基本姿勢としている。
ユーザーの参加、広くは市民の参加は本 プロジェクトの幅も奥行きもさらに広げ充実したものとしてくれる可能性が大きい。個人所蔵の資料の活用や、新たな資料の発見、多くの人々の多様で多彩な観点から導かれる津軽の魅力と文化の発見と発信、さら には観光資源としての活用は地域創造にも繋がっていく。
本プロジェク トが資料の収集とそのデジタル化にとどまらず、積極的に市民の中に入 り込み、また教育活動に取り組もうとしたのはこのような考え方からで ある。木越俊介氏が本プロジェクトの中間報告会(国文研主催「第四回 日本語の歴史的典籍国際集会」平成三十年七月二十七日)において、本 プロジェクトの全体像を「ナビゲーションからコミュニケーションへ」 として表現したのはまさにこのことによる。
詳しくは、本書「ねぷた編」「活動報告編」「教育活動編」をご覧いただきたい。小学生から高齢者の方々まで、そして津軽地域全域にわたって、本プロジェクトが関わってきたことを知っていただけるのではないだろうか。
そして、本プロ ジェクトのさらなる可能性、未来が開けてくるだろうということにも、 思いをはせていただけるのではないかと思っている。本プロジェクト終 了に当たって開催する成果報告会における講演とフォーラムのテーマを 「古典籍・歴史資料のデジタル化と未来」としたのもそのためである。
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